シノガラ
神隠し、人攫いというようなことは、崖から落ちたり獣に食べられたり、あらゆることが考えられる。
亡くなってしまった遺体が川に流されたり、海に落ちて流されたり。
身内からすれば、突然人が消えてなくなる、という現象を冷静に可能性として仮説を組み立てていくことが出来ずに、神の世界へ連れ去られた、鬼に拐われた、天狗に喰われたなどと混乱した結論へ導かれたことがわかる。
山の民は何らか怪我をしたような者を介抱する習慣があったという。善意で助け、また助けられた者はその野性的な生活に染まるか、あるいは村へ戻っていっただろう。
山の民はサンカと呼ばれ、山を転々としたのは鬼と呼ばれ攻撃されるのを逃れる為だったのだろう。彼らは古代出雲族の末裔らしい。
ニギハヤヒ=大物主は大国主の息子であり、八咫烏と共に京都に社を持ちシノガラという秘密結社を組織した。恐らく諜報機関。八咫烏との対立から五摂家の手足であったことがわかる。
恐らく機密というものは、山の神社仏閣に納められた。八咫烏やシノガラは全国の神社仏閣を巡り情報を共有することで諜報活動、機密保持を続けたと思われる。
最終的に情報は報酬と引き換えに高僧=摂家へと集められる。彼らが行政機関に対して持つ影響力は如何程だったか。
日本は民族に関係なく天皇の名の元に一枚岩となる。故に、不可侵の大国である。他国が日本を攻める時は、必ずその裏に摂家の手引きがある。
そして他国は、その摂家に対して利益をもたらすとは限らない。歴史はあらゆる選択肢を選んできた。足りないのは、その状況の精査である。